那覇 ゲストハウス月光荘

3人家族

2021年02月12日 08:25

わしの家は車がない。車を所有してへん。取り繕うつもりはないんよ。
ただただ,金がないんや。金がないから車が買えへん。買えたとしても維持費が出せへんのよ。
沖縄では,無保険車両の割合が,全国一と聞くけれど,そんな無責任なことは,わしにはできん。なので車をもってへんのよ。
夏の厳しい日差しのときは外出ができず,冬の雨風が強いときにも外へはでられん。

そんな我が家の休日は,ジュンク堂で過ごすことが多い。
わしの目当ては,グルメ本,旅行本の立ち読みや。いつか行ってみたい,食べてみたいと読んでは空想しとる。
この,立ち読みの帰り道,わしは,ここに寄ることがある。



沖縄の老舗ゲストハウス,月光荘や。アフロ田中で知った人も多いと思う。
わしも何度か泊まったことがあるが,仕事を辞めた翌日に,ここに来たという人,偶然泊まったここが気に入って3か月も滞在しとる人,
地元の兄ちゃん,家族連れ,外国人もたくさんおった。



宿泊客は,夕食後,月光荘の面前にある「つきのわ」で飲んでいることが多い。
ワイワイとこれまでの旅の話をしたり,地元の人に沖縄のことを学んだり。

それはそれで楽しいんやが,わしは,月光荘の縁側で,瓶ビールを飲むのが好きなんよ。
大瓶で600円。
コンビニで買って家で飲め。公園で飲め。という人もいるやろうが,ここの縁側で飲むのが好きなんよ。
冷えたビールをグラスに注ぎ,くくっとあおるんよ。
ああ,旨い。旨いんよ。



また金の話かとうんざりする人も多いやろうが,金のない人間にとって,金の話は大切なんよ。
グルメ系ブログを読んでいても,金額が書いてないと,わしはもやもやするんよ。
わしが行ける店なんか?それとも,眺めることしかできん店なんか?と。
わしは,わしみたいな人間が気楽に気軽に行ける店が好きや。気どってなくて,親しみやすく,1000円あれば,楽しめる店。

月光荘は,ゲストハウスやバックパッカー達が自然と醸し出す,非日常の空気,香り,聞こえてくる会話が楽しめるんよ。
特に,ゲストと話すことはないんや。話しかけられても,おっさんのわしは,上手く話すこともできん。緊張して声もだせんかもしれん。
それでも,ただただ,ここの縁側に腰を下ろして,風にあたりながらビールでのどを鳴らすのが好きなんよ。







関連記事